日本の死刑制度とは。死刑囚の刑が執行されるまで

死刑とは受刑者を死亡させる刑罰で、重い罪を犯した犯罪者に適用されます。日本では動機、被害の大きさ、前科、犯行の残虐性などを総合的に判断して、死刑が言い渡されます。死刑の是非は世界各国で議論されており、廃止した国もあるなか、日本は死刑制度を採用し続けている数少ない国の一つです。

死刑囚には刑務作業がなく、執行まで数年かかることが多いため刑務所の中で穏やかな生活を送ることが多いようです。死刑執行が言い渡されるのは執行当日の午前9時。受刑者はまず「教誨室」に通されて、牧師や僧侶と心を落ち着かせるための話します。ここで最後の時間が与えられ、希望があれば遺書の執筆、菓子、果物、煙草が許されます。その後、死刑執行の命令が伝えられ、いよいよ死刑執行となります。

被害者の方の気持ちを考えると、最後に遺書の執筆などの時間を与えられ、一服することも許されるのは好待遇と思われるかもしれません。しかし、死刑の恐怖に耐える1時間もかなり辛いのではないでしょうか。令和の時代では死刑になるような陰惨な事件が起きないことを祈るばかりですね。