夏に読みたい!文学YouTuberオススメの怖いミステリー小説を3冊紹介

【文学YouTuberベル】書評を中心に、読書の魅力を配信中の文化系YouTuber。今回は、2021年文庫フェア対象本からベルが厳選したミステリー小説を紹介。「火のないところに煙は」、「ぼぎわんが、来る」、「本性」の3冊。それぞれの作品の構成、魅力をたっぷり解説!

1冊目は、ミステリー小説「火のないところに煙は」芦沢央(著)

今回の3冊の中でも一番のおすすめ!とベルが絶賛するホラーのような、ミステリー短編小説集。全部で6話収録。新潮文庫の100冊、本屋大賞2019ノミネート作品でもある。1から5話までは、文芸誌、「小説新潮」に連載されていたもの。1話目が文芸誌に掲載されたことにより、新たな怪異情報が寄せられて、2話へ、3話へと続く。次々と不可思議なことが起こります。探偵役のオカルトライターが一つ一つの怪異な問題を解決していくのですが・・・
ミステリー作家が届ける、フェイクドキュメンタリー。最後は、理屈ではどうにも解き明かせない部分が浮き出てくると。タイトルの「火のないところに煙は」立たない!と続けて言いたくなるのですが、読後は、立つとも立たないとも言えると思わせる、秀逸なタイトル!と、絶賛しています。ミステリーと実話怪談の奇跡的融合と評しているのですが、読者によっては、どっちのジャンルなの?と中途半端に感じてしまうかもと。逆にベルは「絶妙なバランス」で、とても良かったと評価しています。この本のおかげで、フェイクドキュメンタリーというジャンルに興味が湧き、嘘と現実が混然一体となっている状態に見事に騙された!と明かしています。
文庫化に際して初回限定特典もあり。カバー裏に特別掌編が収録されています。またQRコードを読み込むと、ネットでさらに2冊読めるボーナス付き。

2冊目は、ホラー小説「ぼぎわんが、来る」澤村伊智(著)

出典: amazon.co.jp
ぼぎわんが、来る 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫)

¥673(税込)

※最新の情報は商品ページをご確認ください。

カドフェス紹介本。日本ホラー小説大賞受賞作の本格ホラー小説。映画化、漫画化もされ、知名度のある作品。妻と幼い娘の3人で暮らす、主人公の田原秀樹が次々と怪異に遭遇します。祖父が恐れいてた、「ぼぎわん」という怪物の仕業では?と家族を守るために知り合いの民俗学者やオカルトライター、女性の霊能師などを訪ね、相談していきます。ベルはこの物語には、怖いポイントが2つあると分析。1つめは、ぼぎわんという怪物。ぼぎわんという名もさることながら、目的が分からないのに知能をつけてパワーアップしていくところ。民俗学的要素、古典的なタブーなどと合わせて、ぼぎわんの怖さを増長させている。そして2つめは、不安を煽る構成。3部構成で物語の登場人物は同じだが、語り手が変わっていくスタイル。同じ物事の描写も語り手が変わることで、全然違う角度から物語が見えて、読者があれ?と自信がなくなる怖さがあると感想を述べています。また別々の立場から見えていた物事を物語の中で覆していく有様は、見事だったと言っています。
物語に出てくる霊媒師というのは、姉妹。同じ作者の比嘉姉妹シリーズとして、他の物語とも繋がっているので、この本を気に入った人は、こちらのシリーズも楽しめますと締めくくっています。

3冊目は、サスペンス小説「本性」伊岡瞬(著)

3冊目は、こちらもカドフェス紹介本。イヤな気持ちになるサスペンス物語と書評している。主人公サトウミサキという女に翻弄されていくクズ男たちの話から始まります。全9章なのですが、第1〜3章はサトウミサキの毒牙にかかったクズ男たちのそれぞれのエピソード。4章からは、バラバラだった物語が伏線で繋がっていき、すべての謎が解き明かされていく。登場人物が多く、複雑に絡み合ってそれぞれの本性が暴かれていくので、一気に読むことを薦めています。ですが、男性を破滅に導くような女。魔性の女、サトウミサキの本性だけが最後まで分からないところに不満を漏らしています。スピード感重視の物語で、ぐいぐいと読者を惹きつける力がある物語。なのですが、オープンエンドと言われる、読む人によって解釈、正解がいくつかある状態で物語が終わってしまうので、読後感が、スッキリせず消化不良。サスペンスなので、最後のオチがないと、自分の評価が定まらず、不明瞭だったと強調していました。
自分を犠牲にしてまでも誰かを破滅させたいと思ったことはありますか?そこまでのしつこさと、どうしようもない人たちのオンパレードだったので、そんな世界を垣間見たい方は、どうぞ!

まとめ

紹介した3冊、それぞれがちょっとずつ違うジャンル。文学YouTuberベルが、本の構成、感想などを交えてゾクゾクする怖い小説を3冊紹介してくれました。表現豊かに、魅力的に語ってくれているので、観ている人もついつい、本を買って読んでみたくなる紹介動画です。

夏にピッタリ!最近読んだゾクゾクする本を3冊紹介するよ!

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元サイトで動画を視聴: YouTube.

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